着いていれば良いってもんじゃ無いと思う。
2012年 06月 06日
アセテートや樹脂系のフレームに、最近かなりアーム付きパッドが
着くようになりました。
でも、アーム付きパッドが着いていればメガネがズリ落ちないという
訳ではなく、これも着く位置が大きく関係してきます。
アーム付きパッドは、こういうタイプ。
こんなに高い位置に着いていたら、このままだと目頭の横に
あたってしまいます。
目頭の近くはとても柔らかく安定せず、涙の通り道や毛細血管がある
所なので長い時間圧迫しないほうが良い場所なのです。
裏から見ると
出来れば黄色い丸の位置辺りにパッドが来るようになれば
ありがたいのですが・・・
これは幸い調整の出来るアームだったので、少し下げてみました。
裏から
もうひと息下がっても良いかな~と思いますが、それはまた
お客様の鼻骨位置にもよりますからその時点で直そうと思います。
フレームをお薦めする時、デザインは合っていてもどうしても
そのお客様のお顔に合わせられないフレームだった際は、
その旨お話します。
こんな風に、鼻あてが着いているから大丈夫とか、バネ性のある
テンプルだからずり落ちないとか、軽いからズリ落ちないとか、
フィッティングはそういう問題ではありません;;
一番は、その方のお顔に合わせて動かしたい部分を動かせることが
理想的です。
デザイン上、調整があそこもここも動かせない、というフレームもあり
でもすごーーく好きなデザインだったりすると、仕入れるかどうか
とってもとってもとっても悩みます。
そしてデザイン優先で仕入れて、お客様に気に入っていただけて
いざフィッティング!という時点で後悔します;;
あー;; 傾斜角がつけられない、パッドがあまり動かせない、
テンプルも曲げられない、なんてなったら。。。
どんなフレームも、どこもかしこも調整できると普通は思われると
思いますが、最近は結構動かせない(デザイン重視)のフレームが
多く仕入れには本当に悩みます。
フィッティングの横田先生には、「調整出来ないものは仕入れない!」
と、言われそうですが・・・
でもね。。。
あー!これ可愛い~~!とかカッコイイ~!ということも沢山あり;;
もしかして
「こ、このフレームはお客様には難しいかと・・・」とお話したら
そういうことなので勘弁してください;;
フレームをそのまま全く合わせずに丁度良い、なんてことは
まず100%ありません。 すべての方がすべてお顔が違うのです。
海外旅行で免税店から買ってきたサングラスを直そうと、お持ちに
なる方も増えていますが、残念ながら直しの効かないものが多く
お断りすることがほとんどです。
(どんなブランド品でも、型流しで大量生産したナイロン系のものは
ほとんどフィッティング出来ないため)
店員さんから「メガネ屋さんで直せますよ。」と言われて買ってくる
らしいのですが、それを信じるのは無理です。
決して彼らが意識的に嘘をついているのでは無く、フィッティングの
知識が無いのです。
知識が無いから、直せる素材なのか直せるデザインなのか
分からないのです。素人さんと同じなのです。
知識の無いところからは買わないことです。
そうでないと、後で直せないと分かっても自分が泣き寝入りしなければ
なりません;;
と。。。長くなりましたので、今日はこの辺で。
いつもながら、ぷりーまさんの表現の仕方は素晴らしい!
勉強になりました。
うんうん。掛けて一瞬は掛けやすい!と感じても、長い時間掛けていると苦しかったり、案外自分では判断が難しいものです。
だから、私たちはお客様が「これで良い」と仰っても必ず鼻当ての部分・
横・耳の後ろを見せてもらいます。明らかに痛くなりそうだと思った時は、お客様が大丈夫と仰っても頼んで直させてもらいます(笑)
あとは、何度でも遠慮しないで直しに来てくださいとお願いすること。それでも正直言うと、どうしても掛け心地がイマイチなフレームって(その方との相性か)あるのですが;;